ChatGPT Codex入門。OpenAIのAIコーディングエージェントの始め方と使い方【2026年版】
OpenAIのAIコーディングエージェント「Codex」の概要・4つの利用経路・対応プラン・セットアップ手順・基本操作・対応モデルを公式情報をもとに解説する。AnthropicのClaude Codeとの違いも整理し、最初の一歩を踏み出せる構成にした。
「ChatGPT Codex」という名前を見て、「Anthropicの Claude Code と同じようなものか」と思った方は少なくないはずだ。名称は似ているが、2つはまったく別の会社が作った別のツールである。この記事ではその混同を最初に解消したうえで、OpenAI製のコーディングエージェント「Codex」が何者で、どこから使い始めればよいかを整理する。
本記事は ChatGPT入門ガイド2026年版 の関連記事として、開発者・コーディング志望者向けに Codex を掘り下げたものである。
読了後に次の判断ができる状態になる、というのが本記事のゴールだ。
- Codex と Claude Code の違いを一文で説明できる
- アプリ・CLI・IDE拡張・Webの4経路の違いを把握し、自分の環境に合う入り口を選べる
- 自分の ChatGPT プランで使えるかどうかが分かる
- セットアップの最初の一歩が踏み出せる
まず結論:Codexとは何か、この記事で何が得られるか
Codexを一言で表すなら、「ChatGPTのアカウントで使う、OpenAIのAIコーディングエージェント」だ。
2025年5月には提供が始まっており、同年10月6日に一般提供(GA)となったこのツールは、単なるコード補完ではない。タスクを受け取ったCodexは、ファイルの変更・テストの実行・バグの修正を自律的にこなす。利用者は変更内容とテスト結果を確認し、コミットするかプルリクエストを開く。指示を渡してコーヒーを飲んでいる間に、ある程度の作業が片付いている。そういうエージェント型の使い方を前提に設計されている。
手元でもクラウドでも動くAIコーディングエージェント
インライン補完ツールがエディタ上でリアルタイムに動くのに対し、Codexはタスク単位で作業を任せるエージェントだ。動かす場所は2通りある。デスクトップアプリ・CLI・IDE拡張では、手元のマシン上のサンドボックス(変更できるファイルやネットワーク利用を区切った環境)の中でコマンドを実行する。クラウドでは、タスクごとに用意された作業環境でコードを書き・実行し・テストを回す。
これはどういう意味を持つか。クラウドのタスクは、手元のコンピュータがスリープしていても進む。そのためCodexは、「今すぐ手元で補完してほしい」ではなく、「このバグをなおしておいてほしい」という委任型の依頼に向いている。
AnthropicのClaude Codeとは別物である(混同しないための整理)
整理しておきたい。
| ツール | 提供元 | 性格 |
|---|---|---|
| Codex | OpenAI | ChatGPTに統合されたコーディングエージェント。手元(アプリ・CLI・IDE拡張)とクラウドの両方で動く |
| Claude Code | Anthropic | AnthropicのClaude搭載のコーディングエージェント。ローカルターミナルでの対話型操作が中心 |
OpenAI製・Anthropic製という点で、2つは別の会社の別の製品だ。記事の残りでは Claude Code への言及は行わない。以降は Codex の話だけをする。
ここまでで「Codexが何か」が把握できた。では、どこから使い始めればよいか。それが次のテーマだ。
4つの利用経路:デスクトップ・CLI・IDE拡張・Web
Codexには4つの入り口がある。どれが正解ということはなく、作業環境・好み・慣れによって選べる。
Codexアプリ(macOS / Windows、Linuxは公開プレビュー)
デスクトップアプリは最も手軽な入口だ。chatgpt.com/codex からダウンロードし、ChatGPTアカウントまたはOpenAI APIキーでサインインすれば即使えるようになる。macOSとWindowsに対応しており、WindowsはCodexアプリのリリース以降にサポートが追加された(2026年3月4日〜)。2026年7月9日のリリースノートによれば、Codexアプリは、Chat・Work・Codexを1つにまとめた新しいChatGPTデスクトップアプリに統合されており、既存のCodexアプリはアップデートでこの新しいアプリに移れる。Linux版も2026年8月14日のリリースノートで公開プレビューとして案内された。
操作の流れは単純だ。アプリを起動 → プロジェクトフォルダを選択 → タスクを自然言語で入力。これだけである。セッション履歴と設定はCLI版と共有されるため、後からCLIに移行しても作業の継続性が保たれる。
CLI(macOS / Windows / Linux)
ターミナルで作業することが多い開発者にはCLIが自然な選択だ。macOS / Windows / Linuxの3プラットフォームに対応し、インストールは1コマンドで完了する(2026年6月8日時点)。
curl -fsSL https://chatgpt.com/codex/install.sh | sh
npm派・Homebrew派向けにも同等の方法が提供されている。インストール後は codex コマンドでTUI(テキストユーザーインターフェース)が起動する。Windowsでは PowerShell またはWSL2の両方で動作する。
設定ファイルは ~/.codex/config.toml に保存される。ここでデフォルトモデルや動作オプションを指定でき、CLI・IDEアプリの両方がこのファイルを参照するため、設定は一か所で管理できる。
IDE拡張機能(VS Code・JetBrains系)
エディタから離れたくない場合は拡張機能が選択肢になる。対応するIDEは次のとおり(2026年6月8日時点)。
- VS Code(Cursor / Windsurf を含む):VS Marketplace で publisher
openaiを検索してインストール - JetBrains系:JetBrains側が用意する連携を使う(IDEのAI ChatでCodexを選ぶ)
VS Code拡張でも設定ファイルは ~/.codex/config.toml を共有する。CLIで設定したモデルがエディタでもそのまま使えるのは、環境を複数持つ開発者には便利な設計だ。
クラウド版(Web: chatgpt.com/codex)
ブラウザだけで完結させたい場合、chatgpt.com/codex からWebアクセスできる。インストール不要で、GitHubと連携してリポジトリの環境をセットアップすることも可能だ。ローカル環境の整備が難しい場面や、初めて Codex を触る段階でも使いやすい。
4経路を俯瞰すると、次のように整理できる。
| 経路 | 向くケース |
|---|---|
| デスクトップアプリ | GUIで手軽に試したい |
| CLI | ターミナル作業が主、設定を細かく制御したい |
| IDE拡張 | エディタ内で完結したい |
| Web | インストールなしで試したい、GitHub連携を優先 |
経路が分かったところで、次の問いに移る。自分のChatGPTプランで Codex を使えるのか。
どのプランで使えるか:ChatGPTプラン別の利用要件と料金
Plus / Pro / Business / Enterprise / Eduに含まれる(2026年10月3日時点)
ChatGPT Plus / Pro / Business / Enterprise / Edu のサブスクリプション保有者は、追加料金なしでCodexが利用に含まれている。利用量には上限があり、料金ページの比較表ではPlusが対応、Proが「拡張」と区別されている。個人用途から法人用途まで幅広くカバーする。
プランの詳細な機能差や月額費用については ChatGPT無料版・Plus・Pro・Businessの違いと選び方 で比較整理しているので参照してほしい。
Free / Goプランは上限つきで利用可
FreeプランおよびGoプランのユーザーにも、上限つきでCodexが含まれている(2026年10月3日時点の料金ページでは、どちらも「上限あり」)。ただしレート制限は上位プランより厳しく、一定量を超えると利用できなくなる。「まず試してみる」段階では十分だが、日常的な開発作業で使い続けるならPlus以上を検討する価値がある。
Businessの料金:ChatGPTとCodexを含む1つのプラン
企業利用で押さえておきたいのが、ChatGPT Businessの料金の考え方だ。2026年10月3日時点のChatGPT料金ページでは、Businessは「ChatGPT と Codex」を含む1つのプランとして案内されている。料金は、ChatGPT、ChatGPT Work、Codexを含めて1ユーザーあたり月額¥3,050(2名以上・年額課金)で、月額課金は¥3,850だ。含まれる利用量を超えて使いたい場合は、クレジットを追加で購入できる。
Codexを集中的に使う開発者が多い場合は、含まれる利用量で足りるかを見積もっておくとよい。消費量は、モデル、タスクの複雑さ、ローカルで動かすかクラウドで動かすかによって変わる(出典:ChatGPT公式の料金ページ・developers.openai.com/codex/pricing)。
Enterprise / Edu は、契約の形によって扱いが分かれる。公式の料金ページによれば、flexible pricing(柔軟な料金体系)のワークスペースには固定のレート上限がなく、利用できる量はクレジットに応じて決まる。flexible pricingでないEnterprise / Eduは、多くの機能でPlusと同じユーザー単位の利用上限になる。
プランと経路が分かった。次はセットアップの実際の手順に入る。
セットアップの最初の一歩:アプリ・CLI・IDE拡張の手順
ここからは具体的な操作の話をする。3経路それぞれの初期セットアップを押さえておこう。
Codexアプリをインストールしてサインインする
- chatgpt.com/codex にアクセスし、macOS版またはWindows版のインストーラをダウンロードする
- インストーラを実行してアプリを起動する
- ChatGPTアカウントでサインインする(OpenAI APIキーによる認証も可)
- プロジェクトフォルダを選択し、タスク入力欄にやりたいことを日本語または英語で入力する
プロジェクトフォルダの指定は必須ではないが、リポジトリを指定しておくとCodexがコードの文脈を把握しやすくなる。
CLIをインストールしてターミナルから起動する(1コマンドで完了)
curl -fsSL https://chatgpt.com/codex/install.sh | sh
コマンドを実行すると自動でインストールが完了する(2026年6月8日時点のインストールスクリプト)。完了後、ターミナルで codex と入力するとTUIが起動する。
初回起動時に認証を求められるので、ChatGPTアカウントまたはOpenAI APIキーでサインインする。~/.codex/config.toml にデフォルトモデルを書いておくと、毎回指定する手間が省ける(例:model = "gpt-6.1-sol")。
VS Code拡張機能をインストールする
- VS Codeの拡張機能パネルを開き、
openaiを検索する - publisher名が
openaiの拡張を選んでインストールする - 拡張の設定からChatGPTアカウントまたはAPIキーで認証する
- エディタ内のCodexパネルからタスクを入力できる
JetBrains系IDEは独自の連携を用意しており、IDEのAI Chatを開いてCodexを選ぶ(2026年10月3日時点の公式ドキュメント)。
ここまでのセットアップで「Codexが使える状態」になった。では、実際にどう使うのかを見ていこう。
基本的な使い方:プロジェクト指定・タスク指示・サンドボックス・Git/PR
プロジェクトフォルダを指定してタスクを依頼する
Codexへの指示は自然言語で行う。「このREADMEを読んで型エラーをなおしてほしい」「テストを追加してほしい」「このAPIの使い方が分からないので調べて実装してほしい」といった指示を受け取って、Codexは作業を始める。
指示の精度を上げたいときは、修正対象のファイル名・エラーメッセージ・期待する動作を一緒に渡すのが効果的だ。「何をどうしてほしいか」が具体的であるほど、出力の質が上がる。
Codexが動くサンドボックス環境とGitチェックポイント
ここで改めて確認しておきたい重要なポイントがある。
Codexは、手元で動かす場合、サンドボックスと呼ばれる制限された環境の中でコマンドを実行する。デスクトップアプリ・CLI・IDE拡張のローカルチャットでは、変更できるファイルやネットワーク利用の可否が区切られた環境で動く。クラウドのタスクでは、タスクごとに専用の作業環境が用意され、手元のコンピュータがスリープしていても作業が続く。依存関係のインストール・テストの実行・ファイルの変更は、これらの環境の中で行われる(出典:developers.openai.com/codex/sandboxing・developers.openai.com/codex/cloud)。
公式ドキュメントは、タスクの前後にGitのチェックポイント(コミットなど)を作っておき、変更を元に戻せるようにしておくことを勧めている。チェックポイントがあれば、「ここまでは良かった、ここからおかしくなった」という切り分けもしやすい。差分のレビューでは、Codexが何をどう変えたかを確認できる。
変更のレビューとプルリクエスト、GitHub連携
クラウドのタスクが終わったら、変更内容とテスト結果を確認する。必要なら追加の指示を出し、準備ができたらコミットするか、プルリクエスト(PR)を開く。
GitHubのリポジトリは、クラウドの環境を作るときに選んで接続する。新しい環境は、Webまたはデスクトップアプリから作る。Codexが作った変更をそのままマージするか、一部修正して使うかは開発者の判断に委ねられている。
プラグインや接続したアプリと組み合わせると、より広い自動化フローの中にCodexを組み込むこともできる。2026年7月9日に、アプリの一覧(App Directory)はPlugin Directoryに置き換わり、プラグインはCodexからも使えるようになった。アプリ連携の基本は ChatGPT Apps(旧Connectors)とMCP入門 で解説している。
ここまでで基本的な使い方が把握できた。最後に、情報が変動しやすいモデルと料金について触れておく。
モデルと料金のヘッジ:仕様変動リスクをどう扱うか
Codex対応モデル(2026-10-03時点)の概要
公式ドキュメントは、2026年10月3日時点で、Codexの推奨モデルとして以下の3つを挙げている(ChatGPTアカウントでサインインして使う場合)。
| モデル名 | 特性 | 主な対象プラン |
|---|---|---|
| gpt-6-astra | 最も高性能。コード・アプリ・リサーチにまたがる複雑な作業に向く | PlusとPro |
| gpt-6.1-sol | Astraに近い性能を、Astraより低いコストで。複雑なコーディングやエージェント作業で推奨される | 順次展開中(Pro、Plus、Business、Enterprise、Edu。Free・Goは対象外) |
| gpt-6-luna | 最も効率的。要約・抽出・絞った範囲のコーディングなど、件数の多い定型作業に向く | Free・Goを含む各プラン(デスクトップアプリ。提供状況による) |
提供状況はクライアントやアカウントによって異なり、EnterpriseとEduでは管理者がモデルを有効にするまで使えない場合がある。旧世代のモデルは退役が進んでいる。公式ドキュメントによれば、gpt-5.4とgpt-5.4-miniは2026年8月31日に、gpt-5.3-codex-sparkは同年9月14日にCodexから退役済みだ。gpt-5.5は、2026年10月14日にChatGPT、ChatGPT Work、Codexの全プランから退役すると告知されており、10月15日時点のCodexのモデルのページでは、退役したモデルとして載っている。APIは対象外で、APIキーで認証して使う場合は、そのキーで使えるAPIのモデルに従う。
なお、ChatGPTのチャットで選ぶ思考レベル(Instant / Medium / High / Extra High / Pro)はチャット画面の区分であり、Codexで選ぶモデル(gpt-6.1-solなど)とは別の軸だ。チャットのモデルも2026年10月7日から順次GPT-6に切り替わっている(有料プランはGPT-6 Sol、無料版とGoはGPT-6 Luna)が、チャットではプランで決まるモデルが使われ、Codexのようにgpt-6.1-solやgpt-6-lunaを選ぶことはできない。混同しやすい点なので覚えておきたい。
モデルの切り替えはCLIでは codex -m gpt-6.1-sol のようにコマンドラインオプションで指定するか、~/.codex/config.toml の model 設定を変更する(2026年10月3日時点)。
料金はプランにより変動する(API直接利用はUSD建て従量)
Codexの料金体系は複数の軸が絡み合う。
- ChatGPTサブスクリプション経由:Free / Go / Plus / Pro / Business / Enterprise / Edu に含まれる(追加課金なし、レート制限あり)
- Businessのプラン:ChatGPTとCodexを含む1つのプラン(1ユーザーあたり月額¥3,050、2名以上・年額課金。月額課金は¥3,850)。含まれる利用量を超える場合はクレジットを追加購入する
- OpenAI API直接利用:APIキー認証・入出力トークン数による従量課金
特にBusinessプランでCodexを多く使う場合は、利用量の見積もりが重要になる。実際の消費量は、選択モデル・タスクの複雑さ・ローカルかクラウドかの実行方法によって大きく変わることを念頭に置いてほしい。
Codexを試し始める:経路選択と次の一手
本記事では、Codexの概要から4経路・プラン要件・セットアップ・基本操作・モデルと料金まで、2026年6月時点の情報をもとに整理し、モデルとプランの扱いは2026年10月3日に更新し、gpt-5.5の退役とチャットのモデルの記載は10月15日に確認し直した。
要点を一文でまとめると、Codexは「ChatGPTのアカウントがあればほぼ誰でも使えるAIコーディングエージェント」であり、アプリ・CLI・IDE拡張・Webの4つの入口から今日にでも試せる、ということだ。
冒頭で「Codexとは何か、4経路の違いは何か、自分のプランで使えるか、最初の一歩はどうするか」を問いとして立てた。ここまで読んだ方は、その問いへの答えを手にしているはずだ。
次の一手として現実的なのは、自分の現在のChatGPTプランを確認してから、最もインストールコストが低い経路を選んで試してみることだ。デスクトップアプリなら数分でサインインまで終わる。CLIに慣れているなら1コマンドで動き始める。
Codexが今後どう進化するかは未確定だが、2026年10月時点でも開発者が試す価値は十分にある。
ChatGPTの全体像を把握する
Codexを含むChatGPTの機能全体を俯瞰したいなら、総合ガイドで全体マップを確認してほしい。
ChatGPTとCodexの仕様・料金は継続的に更新される。最新情報はOpenAI公式ドキュメントおよびOpenAIヘルプセンターで確認してほしい。
執筆
AI通信 編集部
AIが社会・ビジネス・日常へ浸透する構造を、官公庁・調査機関・一次論文のデータで追っています。速報より文脈、感覚より数字——変化の「なぜ」を理解することで、次の動きが読める記事を目指しています。
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